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知念中学校グラウンド整地問題

奉仕作業で完成

知念中学の運動場整地

ご苦労さん 喜ぶ学校関係者

【知念】自衛隊導入問題で物議をかもした知念中学校の新設運動場整地は、“自力完成”をめざして立ち上がった若手民間人グループと「自衛隊導入反対」を唱える沖教組や労組員などの奉仕作業によって九日、さる四月の着工から七ヶ月余かけてみごと完成した。

村当局は、知念中学校の運動場(16500平方メートル)を新設することになったが、四百万の整地予算がないーとして整地作業を自衛隊にやってもらおうと準備を進めていた。これに対し村内の革新団体、沖教組などが「神聖な教育の場に自衛隊の導入はまかりならぬ」と反対、村内外に大きな波紋を投げかけた。これを受けて立ち上がったのが那覇市繁多川385の16岸本建夫さん(
29)ら“うりずん(飲み屋)グループ”のメンバー約三十人。
 同グループは「予算がないから自衛隊に頼む、いっぽうでは自衛隊だから反対する」といったイデオロギーの対立だけでは問題の解決は出来ない。「自らの手でやってみよう」と奉仕作業をかって出た。グループの奉仕作業も次第に支援の輪が広がって九日までに延べ一千人近くの人たちが参加した。
 九日の奉仕作業には約三十人が参加、最期の手直しを行って作業を完了、午後二時すぎ現場に姿をみせた神谷善英村教育長に引き渡した。神谷教育長「長い間ご苦労さんでした。いろいろと苦労もあったと思うが今後は村が引きうけてみなさんの善意を無にしないよう立派な運動場にします。」と奉仕者の労をねぎらった。「やればできるんだ」と、奉仕グループの人たちはいちように晴れやかな表情。さっそく参加者全員が野球に打ち興じ、感慨深げにグラウンドの土を強く踏みしめていた。

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